5月25日にテニスのグランドスラム、全仏オープン2025が開幕しました。絶対王者のラファエル・ナダルが引退してから初めての今大会。注目の若手選手もたくさん出場していて誰が優勝してもおかしくない大会となっています。
今回はその1回戦の激闘をまとめていきます。まずは全仏オープンについて。
全仏オープンとは
全仏オープンは1番グレードの高いグランドスラム大会の1つで、毎年5月下旬から6月上旬にかけてフランスのパリにあるスタッド・ローラン・ギャロスにて開催されています。サーフェスはクレーコートで上位シードの早期敗退など番狂わせも多いのがこの大会の特徴です。ラファエル・ナダルが最多優勝14回を挙げていて2021年には会場の入り口付近にステンレス像が設置されました。
今大会の見どころ
冒頭でも書きましたが今大会は14度の優勝を誇るラファエル・ナダルが引退してから初の大会です。その絶対王者がいない今大会、経験のあるノバク・ジョコビッチやアレクサンダー・ズベレフに加え、トップ2シードのヤニック・シナーとカルロス・アルカラスそして注目の若手選手がたくさん出場しています。いったい誰がトロフィーを掲げるのか。今大会の見どころをいくつか紹介します!
グランドスラム25勝目を目指すジョコビッチ
ビッグ4で最後の現役選手となったノバク・ジョコビッチ。グランドスラム通算24勝の最多タイで、この記録更新を目指しています。昨シーズンはアルカラスとシナーに阻まれ、今年の全豪オープンでも準決勝で敗退しました。今季はあまり勝ち星をあげることができておらずクレーコートのマスターズ大会でも初戦で敗退。調子が心配されていましたが、全仏オープン直前のジュネーブ(ATP250)で実力者フルカチュを破り自身100個目のタイトルを獲得しました。ドローもかなりよくなんとかいい状態でこの全仏オープンに入ることができたのでこの調子のままどこまで勝ち上がれるか注目です。
シナーとアルカラスのトップ2シード
今圧倒的に手を付けられない強さを誇る2選手がトップ2シードとなりました。アルカラスはモンテカルロとローマでクレーのマスターズで2つ優勝し、シナーも1月の全豪オープンの優勝があります。シナーは3か月間の出場停止がありながらも復帰戦のローマで決勝進出。アルカラスとの直接対決が実現しました。2人の対戦戦績はアルカラスが勝ち越していますが、もし決勝で当たるとどうなるか注目です。
成長している若手選手
ここ1年でアルカラスよりも下の世代の台頭が目立ってきました。18歳のジョアン・フォンセカは全豪オープンでグランドスラム初出場を果たすと、1回戦でアンドレイ・ルブレフをストレートで破る大金星をあげます。2月のアルゼンチンオープン(ATP250)でもツアー初優勝を果たしています。さらに19歳のヤクプ・メンシークは3月のマイアミマスターズでドレイパー、フリッツ、ジョコビッチら強敵を次々と倒しマスターズ初優勝をあげています。ほかにも有望株が多数出場しているので彼らのプレーに注目です。
今大会で引退のガスケ
今大会での引退を発表しているリシャール・ガスケ。フランス四銃士の1人として長年ツアーで戦ってきました。大迫力の片手バックハンドや独特なグリップテープの巻き方で多くの人に愛されてきました。ビッグ4と激闘を繰り広げ、デビスカップでも大貢献。ツアータイトルも16勝あげています。そんなガスケが最後にどんなプレーを見せてくれるのか楽しみです。
1回戦のまとめ
順当な勝ち上がり
第1シードのシナーは地元フランスのアーサー・リンダクネシュと対戦。序盤はお互いにキープが続きましたが、リンダクネシュにミスが出てシナーが先取します。そのまま勢いに乗り第2セットも獲得。しかし第3セット、フランスの観客の応援で盛り返したリンダクネシュが2つのブレークに成功し4-0とリードしました。それでもシナーは集中を切らさずブレークを返し最後は7-5でストレートで2回戦進出を決めました。
第2シードのアルカラス、第3シードのズベレフも順当にストレートで2回戦進出。
状態が心配されるジョコビッチ。相手はアメリカのマッケンジー・マクドナルドです。第1セット、雨と強風で難しいコンディションでしたがマクドナルドの隙を見逃さずにブレークに成功しそのまま先取します。センターコートであるフィリップ・シャトリエの屋根が閉まり第2セットに突入します。第2セットも序盤にジョコビッチがブレークして取ると、相手を全く寄せ付けずに6-3 6-3 6-3のストレート勝利しました。
番狂わせ
第30シードのフベルト・フルカチュと注目の若手フォンセカの対戦。クレーが得意なフォンセカは前哨戦のジュネーブで準優勝した好調なフルカチュに1度もブレークを譲らず、6-2 6-4 6-2の圧倒的なスコアで全仏オープン初出場で初勝利を収めました。
第11シードのダニール・メドベージェフと元トップ10のキャメロン・ノリ―の対戦。第1、2セットをノリ―が取りメドベージェフは追い込まれます。しかし、第3、4セットを取り返すと、ファイナルセットも先にブレークに成功しサービングフォーザマッチを迎えます。ところが諦めていなかったノリーは最初のポイントで観客を盛り上げると一気に流れが変わり、ブレークバックに成功。勢い切らさず第12ゲームのブレークでノリ―がメドベージェフを破りました。
その他の激闘
38歳ながらいまだにトップに顕在するガエル・モンフィス。ボリビアのヒューゴ・デリエンと対戦しました。第1、2セットを取られ2セットダウンの絶体絶命な状態になります。しかしこれで終わらないのがモンフィスです。2セットを取り返すと、地元フランスの観客は大盛り上がり。ファイナルセットは全く寄せ付けず、大逆転で2回戦進出を決めました。
今大会で引退のガスケは同胞のテレンス・アトマンと対戦。まだ経験の浅いアトマンを圧倒し第1セットを先取しますが、第2セットは強力なフォアハンドに苦しみ取られます。続く第3セットは拮抗しますが、アトマンに足の痙攣が見られると一気にガスケが畳みかけます。第4セットは1ゲームも与えずにセットカウント4-1で勝利しました。2回戦では第1シードのシナーと対戦します。
まとめ
今回は全仏オープン2025の1回戦の結果についてまとめました。魔人がいるとも言われる全仏オープンで早速番狂わせが何試合か起きています。2回戦も面白い対戦カードがたくさんあるのでまた紹介していきたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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